買取百貨 川崎小田銀座商店街のバイヤーを担当しています赤石です。今回は、皆様が大好きなルイヴィトンについてご案内します。ルイヴィトンと言っても現行モデルの話ではなく、「ボロボロになってしまったルイヴィトン、買取はできるのか?」という内容です。
ルイヴィトンのバッグはかなり丈夫でちょっとやそっとでは壊れることはないんですが、何十年も使用していたり、保管状態が悪いとヴィンテージのルイヴィトンなんかはベタベタの加水分解が発生してしまったりします。
こういう状態、普通のバッグなら買取不可なんです。ですが、ルイヴィトンはどうなんでしょうか?
どんなボロボロな状態でもヴィトンなら買取り可能って本当?
本当です。実際かなりの量のボロボロのルイヴィトンを買取っています。そもそも、20や30年前のルイヴィトンというとなんらかの不具合が出ていて当然なんです。
なぜヴィトンはボロボロでも買取れるのか?

それでは、なぜ他のブランドとは違って、ルイヴィトンの場合はボロボロでも買い取りができるのでしょうか?それには下記のような理由があります。
圧倒的な需要の多さ
ルイヴィトンはハイブランドの中でも一際ネームバリューが強いことで有名です。そんなルイヴィトンですから、どんなにボロボロでも手に入れたい、リペアして自分で使いたいという需要の高さがあります。
修理して長く使い続けられる
ルイヴィトンはどんなにボロボロになっても、直営店で修理を受けることができるブランドです。革を扱うブランドなので、勿論、製法や素材に関しては定評があり、修理を行うことで長く使うことができるのです。
過去のモデルも人気がある
ルイヴィトンの代表的なモデルといえば「モノグラム」です。このモノグラム、ヴィンテージの時代から現在まで脈々と受け継がれるルイヴィトンのいわば「顔」です。ルイヴィトンを愛好する人はやはり「モノグラム」が好きな方が多く、現行モデルよりも昔ながらのヴィンテージのデザインをコレクションする方も多いです。
実際のところ、いくらで買取可能なの?
ということで、ルイヴィトンはどんなに状態が悪くても(たとえジャンク状態でも…)、買取りが可能であるということはわかってもらえたかと思います。それでは、実際に売却をした際にどれくらいの金額がつくのでしょうか?
ボロボロヴィトンの買取価格の目安
ボロボロで状態が悪くても買取り可能ですが、その買取金額というのは「ボロボロの度合い」と「人気のデザインか」によって大きく金額は変動してきます。
どんなにジャンク状態が強くても、アルマやキーポル、ノエなどの人気が強いヴィトン製品の場合は買取金額も高めに出ることがありますし、比較的綺麗な状態でもあまり見たことないデザインの場合はそこそこの金額しか査定が降りない場合もあります。
ダメージ実例
ダメージの度合いについて説明します。買取百貨が取り扱ったルイヴィトン製品で特によくあるダメージについて以下に取り上げてみました。参考にしてみてください。
ショルダーが取れて使用不能
ルイヴィトンのショルダーバッグでよくあるダメージです。特に付け根部分にダメージがあることが多いです。経年でダメージが蓄積してちぎれる場合が多いようです。ナイル(M45244)やマルソー(M40264)、アマゾン(M45236)によくみられます。
角が擦り切れた
こちらのダメージもよくあります。通常使用で必ずというほど出てくるダメージなので、それほど深刻なダメージとは捉えられないことが多いようですが、このダメージが強くなって内部素材(パイピング)が見えてしまうとジャンク判定されてしまいます。
取っ手の切れかけ
ハンドバッグにあるダメージです。アルマ(M51130)やスピーディー(M41528)、キーポル(M41428)に多くみられます。取っては黒ずみも起こるので比較的ダメージが蓄積される場所です。
長期保管でカビ臭
湿度が高い場所に長期保管すると、カビ臭のダメージが起こる場合があります。また、湿度によるダメージは加水分解も引き起こすので、特に注意が必要となります。
全体色焼け
使用頻度が高いと引き起こりやすいダメージです。ヴィンテージの古いヴィトンではよくあるダメージです。
持ち手割れ
持ち手部分の油分や水分が足らなくなると割れてしまうことがあります。ヒビが入るのも同じ原因です。ヌメ革部分など特に細かいケアが必要になることが多いので、使わずそのまま放置してしまうと割れが起こってしまいます。
紐欠損
ノエ(M42224)やプチノエ(M42226)では開口部に紐が付属していますが、稀にその部分を無くしてしまう場合があります。このような場合は欠損としてダメージ扱いとされてしまいます。
ポケットベタ剥がれ
オールドヴィトンによくあるダメージです。加水分解による、内部素材のベタつきと剥がれです。深刻なダメージで一度、ベタつきが起こった場合は内部張り替え以外にリペア方法は無いとされているので、ほぼジャンク扱いとされます。
バケツ(M42236)やポッシュコスメティック(M47515)やコンピエーニュ(M51845)でよくベタ剥がれのダメージがありました。
糸飛び
糸がほつれて、抜けたり飛んだりするダメージです。重度になると製品自体がバラバラになってしまいます。
パイピング飛び出し
バッグの角の擦れがひどくなると引き起こるダメージです。内部素材が見えてしまうとジャンクとなります。さらにひどくなると、バッグに穴が空いてしまうので注意が必要となります。
ファスナー欠損・変色
ファスナー部分はメッキ処理が施してあるため、経年による劣化でメッキ剥がれが起こることがよくあります。それほど深刻なダメージではありません。
壊れている・ボロボロのルイヴィトンを高額買取してもらうためのコツ
ルイヴィトンの製品には多種多様なダメージがあるとご理解いただいたかと思います。これらのダメージを適切に判断して、金額に落とし込んでいくのが買取店の腕の見せ所です。ボロボロのルイヴィトンを高額買取してもらうコツは実はそこにあります。
買取店を選ぶ
ルイヴィトンの取り扱いが多い店を選んでください。その分、適切な判断をする目を養っているバイヤーがいるはずなので、ボロボロのルイヴィトンでも高額な買取りができるようになります。
ただし、注意をしなくてはいけないのは、大手買取店の直営店などはブランドの金額の判断を本部マネージャーが下す場合が多いので、現場で実際の買取り金額を算出してもそれより安い値段で買い叩く場合があります。できれば個人経営の買取専門店や質屋を利用した方が良いでしょう。
買取前の状態の修復・修理
買取前にルイヴィトン製品をきれいにしておくことで買取金額がアップすることがかなり多くあります。汚れていたり、ダメージがあると査定に響くのは当然なので、できうる範囲できれいにしましょう。
正規店(メーカー)での修理
正規店でリペアをすると、新品状態になるので買取金額は最高度に跳ね上がります。ただし、リペア費用はそれ以上に高いと予想されるので正規店で修理する場合は売却するのではなく、ご自身で使用するということを念頭においた方が良いでしょう。
正規店以外の修理
正規店以外での修理は社外製品になってしまうので避けた方が良いでしょう。リペアではなくクリーニングなどに留めておくことをオススメします。また、個人でリカラーをして、メルカリやヤフオクで再販しているケースをよく見かけますが、これらの商品を買取店に売却した場合は社外製品扱いになります。フリマアプリなどで該当商品を購入する場合は注意してください。
付属品を揃える
箱、袋など揃っているに越したことはありません。無くて買取金額が下がるということはありませんが、あれば少しおまけで買取金額に乗せてくれることはお店によってあります。
ルイヴィトンはボロボロでも買取可能だということをきちんと理解する
上記のように、ルイヴィトンはボロボロの状態でもきちんと買取可能です。場合によっては高額査定もあり得ます。ジャンクだからといって安く買い叩かれないようにきちんと知識を身につけておくことが重要です。
